「立秋」2017 ~陽中の陰~
カテゴリー:二十四節気
これまでの三か月間は夏でした。
夏は「陽気」の季節です。
外界と同様、体の内部においても増長した
「陽の気」で満たされていたのが夏でした。
だから、体内に満ち溢れる陽気を
洩(も)らしてやる必要があったのです。
このブログの中でも、たびたび
「夏場は運動で汗をかいて陽気を発散しよう」
と養生指南してきたのも、そういう意味があります。
しかし、8月7日の「立秋」を境に、
自然界には陽気に替わって明瞭な「陰の気」が
台頭してくるようになります。
ちなみに、俳句の世界には
「新涼」「秋涼し」といった季語がありますが、
こうした東洋医学に言うところの
「陽中の陰(ようちゅうのいん)」のことを
言っているのかもしれませんね。
鍼灸医学の聖典である『黄帝内経』は、
「秋は容平(ようへい)の季節である」
と、説いています。
「容」は、収容されること。
「平」は、陽気の増長が止まり、
陰と陽とが平衡する(=釣り合う)ことです。
秋に入ったら、もうこれまでのように
積極的に陽気を洩らす必要が無くなります。
むしろ反対に、これからの季節、
無用な陽気の発散は慎まなければなりません。
過度の運動は控えたほうが無難です。
この時季に活動的になりすぎて陽気を損耗すると、
「肺」を損ない、冬になってから下痢をしやすくなる――
『黄帝内経』はそのようにおしえてくれています。(了)
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