あす10月23日より11月6日(=立冬の前日)
までの15日間を「霜降(そうこう)」といいます。
「露(つゆ)が陰気に結ばれて
霜(しも)となりて降(お)るゆへ也」
と『こよみ便覧』にあるように、文字どおり
「霜の降り始める時季=冬も間近」
といった意味です。
この週末の日本列島は「超大型」で
「非常に強い」勢力の台風21号の影響により
秋雨前線が刺激され、各地で大雨に対する
注意・警戒が呼びかけられています。
ここ奈良市でも、すでに一週間以上もの間、
雨天ばかりが続いています。
昨夜来ずっと、怖いくらいの土砂降りです。。
ところで先日、
【「秋分」2017 ~陰気の支配と「腎」~】
のブログの中で、これから冬にかけての季節、
私たちの健康維持は、すべからく
「腎の陽気」に頼ったものとなる――
ということをお話ししました。
したがって、寒い時季にあっても
「腎」の機能が衰えることの無いよう、
平素から「養腎生活」というものを
心掛けるとよい――ということを
【秋冬季の養生法】のブログでお話ししました。
そこでは、専ら飲食における養生のしかたを
ご紹介しましたが、きょうはお灸を使った
セルフケアを一つご紹介します。
私たちの体には、365個もの
「経穴」が存在するとされていますが、
意外にも、掌には左右2穴ずつ、
足の裏に至っては1穴ずつしかありません。
(※リフレクソロジーなどのいわゆる
足裏マッサージで言うところの「足ツボ」は
漢方医学に言う経穴とは全く異なるものです)
その、足裏にある唯一の経穴が、
きょうご紹介する「湧泉(ゆうせん)」です。
(※写真参照)
「自分でもお灸したことあるよ。
でも、効いているのか、いないのか、
よくわからないなあ‥‥」
――そんな方もきっといらっしゃると思います。
「今さら湧泉? そんなのもう知ってるよ」
――そう思われる方もおられることでしょう。
けれども先日、この「湧泉」のツボについて
筆者自身、興味深い体験をしました。
それについてはまた後日、
稿を改めてご紹介したいと思いますが、
湧泉というツボのじつに妙なるを体験した者として、
ぜひともみなさんにご紹介したいと思います。
そもそも経穴=ツボというものは、
健康な人のそれには何の反応も出ることがなく、
したがって、そこへ鍼や灸を施しても
何の変化も生じることはないものです。
しかし、ひとたび体に不調が現れると、
その原因である「失調をきたした蔵府」
と関連の深い経絡上にあるツボ(=経穴)に
何らかの変化ないしは反応が出現します。
そのような状態のツボに鍼や灸を施すと、
体の不調や症状が改善されていく――
これが東洋医学的な鍼灸治療の姿です。
そして「湧泉」というツボは、
「腎陽(腎の陽気)湧き出づる泉」
という意味を持ち、とりわけ「熱源」としての
「腎」の働きを鼓舞・賦活するのに
欠くべからざる重要な経穴なのです。
ここに、写真にあるような温熱灸(台座灸)を、
やけどに注意しながら2~3壮から場合によっては7~8壮、
熱感を覚えるまですえることで、
足の冷えが改善されていきます。
「水滞証」の方、また冷え性でお困りの方は、
ぜひお試しになってみてはいかがでしょうか。(了)
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