(※【原因不明の頸部痛が東洋医学的アプローチで改善した症例(5)】のつづきです)
背中にある「肝」のツボに反応が現れるということは、
Dさんが「肝」に異常をきたしていることになります。
といっても、この時点でDさんの頸部痛が
「肝」の機能失調に起因するものであると
断定的に言えるわけではありません。
ただ、これまでの経験上、
その蓋然性がきわめて高いという
「確信に近い実感」を持ったことは事実です。
電気治療は苦手だというDさんご本人の希望により、
3D刺激療法はおこなわず、
はり・きゅうとマッサージのみによる
治療を施すことになりました。
はり・きゅう施術は水滞の改善と
失調した「肝」の調整を目標に、
また、マッサージは全身の血流改善を
目的に、入念にこれをおこないました。
施術を終えると、Dさんは、
「気持ちよかったです♪
首を後ろに回すこともできる、
下を向くこともできる!」
と、喜んでいらっしゃいました。
実際のところ、
痛みのために著しく制限されていた首の動きが、
施術後にはかなり改善されたのです。
最後に、術後指導として
日常的に首まわりを冷やさぬよう留意すること、
そして、水滞証の改善のためにも
しばらくは二週に一度のペースで
通院されることをお勧めしました。
施術をした筆者自身、一回の治療で
ここまで症状が改善してくれるとは
正直思っていませんでした。
漢方薬や鍼灸などによる治療は、
時に劇的な効果を上げることがあります。
しかし、それらはけっして
「たまたま効いた」のではありません。
患者さんの「証」が正確に診断され、
それに相応しい処方・施術がなされたとき、
はじめて劇的な効果を生むのです。
(※【原因不明の頸部痛が東洋医学的アプローチで改善した症例(7)】へつづきます)
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