「立冬」2016 ~時雨(しぐれ)の季節~
カテゴリー:二十四節気
あす11月7日は「立冬」です。
「晩秋」から「初冬」へと、四季もまた変わります。
今日はひとつ「雨」のお話をしてみたいと思います。
雨といえば、今年の9月はじつに雨が多かったですね。
大阪管区気象台では、以下のように発表しています。
「前線や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多くなりました。
また、20日は台風第16号が和歌山県田辺市付近に上陸し、
近畿地方では広い範囲で大雨となり、大荒れとなった所がありました。
9月中旬の日照時間は平年比37%で、
1961年の統計開始以降、少ない方からの1位となりました。」
温暖化に伴い、こうした傾向は今後ますます顕著になっていくのでしょう。
ところで、かように雨の多い日本ならではのことでしょうが、
日本語には「雨」を表現する言葉がじつにたくさんあります。
たとえば「梅雨」(※本来は「黴雨(ばいう)」→【梅雨と痰湿(1)】参照)
と並んで代表的なのが「五月雨(さみだれ)」。
これは文字どおり、五月頃に降り続く梅雨どきの雨のことをいいます。
「あれっ、梅雨といえば6月じゃないの?」
――と思った人は、ひとまず
「新暦は旧暦よりひと月前倒し」
と覚えておいてください。
つまり、旧暦の5月は、現代のカレンダーでは6月に相当します。
他にも、春に降る細かい粒子の雨は「小糠雨/粉糠雨(こぬかあめ)」、
秋に降る同様の雨は「霧雨(きりさめ)」、
夏の夕方に突然降りだす雨は「夕立(ゆうだち)」、
また「にわか雨」のことを「驟雨(しゅうう)」とも言います。
そして、これからの季節――
冬に断続的に降る雨を「時雨(しぐれ)」と呼びます。
まだまだ他にも、ヒット曲になった「氷雨(ひさめ)」など、
枚挙に遑(いとま)が無いほどです。
このように、季節によって、また時間帯によって表現し分ける――
古来よりの日本人の繊細な感性が窺(うかが)われますね。(了)
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