(※【鍼灸で血圧降下剤が不要になった例(1)】のつづきです)
ところで余談になりますが、
CKD(慢性腎臓病)とは、
「何らかの腎障害が3か月以上
続く場合」と定義されています。
原因疾患が何であるかを問わず、
3か月以上の持続的な腎障害が
あればCKDと診断されます。
腎障害とは、要するに
毛細血管の破綻です。
腎臓では、毛細血管を通って濾過
された血液から尿がつくられます。
濾過装置である毛細血管が壊れて
しまうと尿をつくることができず、
つくられないから排尿することも
できなくなってしまいます。
つまり、人工透析というわけです。
では、毛細血管が破壊される
おもな原因は何かといえば、
自己免疫疾患などを除けば、
最も多いのが高血圧症です。
ちなみに、人工透析に至る
腎障害のうちで最も多いのが
糖尿病性腎症であると言われています。
人は誰しも老化によって、
血管内腔が狭くなったり
血管壁が硬くなったりして、
生理的に血圧が高くなるものですが、
糖尿病では、持続的な高血糖が
血液の粘稠度を増し、その結果、
毛細血管を閉塞させます。
このような体の状態を東洋医学では
「血瘀(けつお)」といいます。
これにより急速かつ持続的な
高血圧となり、全身の毛細血管が
破壊されていくのです。
腎臓は、いわば毛細血管の
かたまりみたいな臓器ですから、
毛細血管の破綻はすなわち
腎機能の停止を意味します。
そして、いちど破壊された毛細血管は
二度と元に戻ることはありません。
腎障害が不可逆性の病変であり、
CKDの終末像が人工透析である
ことの理由はここにあります。
(※【鍼灸で血圧降下剤が不要になった例(3)】へつづきます)
**************************************************
奈良の鍼灸マッサージなら、指圧鍼灸マッサージ くるみ治療院
にお越しください。奈良市のしもみかど商店街の中にあります。
〒630-8365
奈良県奈良市下御門町17-1
TEL:0742-93-9600
受付時間:10:30~19:00
定休日:火・金(祝日営業)および第3日曜日