5月6日は二十四節季の「立夏」。
本日をもって、いよいよ
「夏」がスタートします!
船よりも白き航跡夏はじまる 鷹羽狩行
夏といえば「冷え」の季節――。
このように言うと、多くの方が
「えっ、冷えといえば冬でしょ」
と、思われるかもしれませんね。
確かに、外界(自然環境)が
冷える季節は冬に違いありません。
けれども筆者が申し上げたいのは、
外界ではなく体内環境の話です。
体内環境――ここが大事!
ヒトは、トカゲやヘビのように
気温の変化に伴って体温が変化
する変温動物ではありません。
私たちヒトは、気温の変化に
左右されることなく、いつも
体温をほぼ一定に保つことが
できます(恒温動物)。
というより、そうしなければ
命にかかわると言ったほうが
よいかもしれません。
夏は、いうまでもなく暑い季節。
強い陽射しや照り返しの熱気は、
私たちの体を熱くしよう、
体温を上げようと働きます。
しかし、私たちの体の中には
体温調節中枢というものがあり、
体温が上昇しすぎるのを防ぐ
メカニズムが備わっています。
その代表的なものが
発汗と表在血管の拡張です。
暑ければヒトは汗をかきます。
体熱を蓄えた水分(=汗)を
気化蒸散させることで、体熱を
外へ逃がしてやるのが発汗です。
また、入浴時などに体温が
上昇してくると、手の甲の
細かった血管が徐々に太く
広がってくることは、皆さんも
経験されていることと思います。
あれは、皮膚血管の表面積を
広げて末梢の血流量を増やす
ことで、体表から熱を逃がすと
ともに、たくさんの汗が作られ
やすい状態になっているのです。
(※【「立夏」2019 (2) 】へつづきます)
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