秋冬季の養生法(3) ~養腎生活のすすめ~
カテゴリー:セルフケアと養生法
(※【秋冬季の養生法(2)】のつづきです)
このような化学変化に基づく「陽性の獲得」は、
緑茶→紅茶・ほうじ茶、大豆→味噌、牛乳→チーズ
などの例にも当てはまります。
また、白米と玄米の関係においても、
白米のほうが糖度・水分含有率とも高い
(※糖質のことを含水炭素ともいう)のに対し、
玄米には糠(ぬか)という不純物が付着しているので、
同じ目方(めかた)を食しても、必然的に
白米のほうがより多くの水分と糖質を摂取してしまう
ことになります。
「腎」の最も重要な働きは、体内水分を調節し、
熱エネルギー(=生命力)を生み出すことです。
熱産生を妨げる余計な水分を摂りすぎることは、
「腎」に負担を強いることになります。
要は、水分の過剰摂取をしないことが、
飲食における「腎養生」の最善策
であるということができます。
ちなみに、食材の水分が飛ぶということは
他の成分が濃縮されるということですから、
色の変化に比例してそのぶん味も濃くなります。
味が濃いということは、ナトリウムなどの
ミネラル(=塩分)含有量も多いということ。
漢方では、塩分は「腎」を養うとされています。
ただし、塩分摂取量が多すぎてはよくありません。
とくにCKD(慢性腎臓病)をお持ちの方などは
塩分の過剰摂取にならぬよう注意が必要です。
――以上のことから、秋冬は基本的に
焼く・煮る・炒める・蒸すなど、
火を通したものを食べるようにしましょう。
生野菜やお刺身、緑茶などは低カロリーで
ヘルシーだからといって摂りすぎると、
胃を冷やし、血を冷やし、内臓を冷やして
却ってさまざまな不定愁訴(いわゆる未病)
を助長する結果となります。
大豆食品を摂取するならば、味噌や納豆を。
牛乳も、そのままがぶがぶ飲むよりは
チーズやヨーグルトなどの「発酵乳」を食す。
また、コメ・塩・砂糖などは
なるべく精製していない玄米・ミネラル塩・
ミネラル糖などの状態でお腹に入れる――。
そういったひと手間、ひと工夫が
「腎」を養うことに繋がるのです。
虚していた「腎」の機能が回復してくると、
不健康に水太りしていた人などは贅肉が落ち、
たいていシュッとしてきます。
これは「腎」の熱源機能が賦活し、
脂肪を燃焼させてくれるからです。
「養腎」生活にはダイエット効果もあるのです。
これまで述べてきたような理由から、
くるみ治療院では「腎を養う」ということを
最重要眼目に据えた施術・指導をおこなっています。
その一環として、施術を終えられた患者さんには
黒大豆や小豆、玄米、はと麦、びわ葉などを
主原料とした健康黒豆茶をお出ししています。
施術後のストレスフリーなひととき、
カフェインフリーの美味しい「養腎茶」を
どうぞお召し上がりくださいませ。(了)
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