虫刺されとマッサージ(1) ~虫刺されに応用できる医療マッサージ~
カテゴリー:セルフケアと養生法
(※ 前回【虫刺されとお灸】のつづきです)
前回のブログ【虫刺されとお灸】では、
蚊に刺された直後に台座灸を3~5壮すえることで
痒みが半減ないし9割がた取れたという
体験的事実についてお話ししました。
こうした現象がなぜ起こったのかということについては、
「お灸男子&女子の会」さんの報告に書かれた考察に
その理由が過不足なく言い尽くされていると思います。
その部分をもういちど抜粋してみましょう。
「蚊やダニなどの虫刺されの毒はタンパク質だそうです。
45度以上の熱刺激でタンパク質は
不可逆的に破壊・変性することが知られていますが、
お灸による熱刺激がタンパク質である蚊の毒を
不活性化したのではないかと考えられます。」
私は、この考察に間違いないのではないかという
手応えというか実感を、前回のブログに書いた9月8日の
「虫刺され後のお灸」検証実験において感じていました。
それはどういうことかと言うと、
蚊に刺された痕に台座灸を5壮すえた後、
局所をマッサージしてみたのです。
ただし、このマッサージはリラクゼーションサロンなどでふつう
おこなわれている一般的な「もみほぐし」のようなものではなく、
「強擦法」といって、皮下結合組織の癒着や硬結・瘢痕、
病的滲出物などに対して、これを解き剥がすためにおこなう
医療マッサージの手技の一つ。
これを刺された局所に応用してみたのです。
この強擦法を虫刺され痕に施すのは初めてのことではありません。
じつは子どもの頃から、蚊に刺された痕を掻くと、
後日きまって赤い丘疹状になり、痒みがぶり返す
という因果律に苛(さいな)まれていたため、
「掻いちゃだめ」×「赤い丘疹をつくらない」=「どうしたらよいか」
という方程式をずっと以前から考えていたところ、
東洋療法の専門学校時代に学んだ医療マッサージからヒントを得て、
ある日、この強擦法を刺された局所に施してみたのです。
そうしたところ、痒みを抑える即効性は正直期待したほどではなく、
白い硬結が十円玉大に拡大していくのを喰い止める効果にも乏しい。
断続的に2時間くらい続けたところで、
ようやく痒みが落ち着いてくるといった感じが毎回でした。
しかし、この強擦法には長所もあることがわかったのです。
それは「刺された痕が赤い丘疹状になりにくい」
そして「痒みがぶり返さない」というものでした。
そういうことがあったので今回、台座灸をすえ終えた直後に
強擦法を施してみることにしたのです。
(※【虫刺されとマッサージ(2)】へつづきます)
**************************************************
奈良の鍼灸マッサージなら、指圧鍼灸マッサージ くるみ治療院
にお越しください。奈良市のしもみかど商店街の中にあります。
〒630-8365
奈良県奈良市下御門町17-1
TEL:0742-93-9600
受付時間:10:30~19:00
定休日:月・木(祝日営業)