あす4月20日からの15日間を
「穀雨(こくう)」といいます。
5月5日はもう立夏(=夏の始まり)ですから、
春最後の二十四節気ということになります。
「春雨降りて百穀を生化すれば也」
と『こよみ便覧』に書かれてあるように、
春先に蒔(ま)かれた百穀の種が
つぎつぎと発芽し、その生長を
助けるように恵みの雨の降る頃――
そういった意味合いでしょうか。
天にも地にも暖かさ・温かさが増し、
すべてが弛(ゆる)んでくる季節です。
いつもこのブログで述べているように、
こうした自然界と同じ現象が
人の体の中でも起こっている
と考えるのが東洋医学です。
先日、ある患者さんから
「春って、頸(くび)が痛くなるものなんですか」
と、訊(き)かれたことがありました。
「どうしてそう思われるのですか」
と、逆に筆者がお尋ねすると、
「今頃になるといつも、職場で何人も同僚が
『頸が痛い、痛い』と言っているものだから」
とのことでした。
筆者もまた、日頃の臨床から
同様の感想を持っていたので、
「データを取ったわけではありませんが、
日頃施術させていただいていて、
確かにそういう傾向があるという
印象、実感を私も持っています」
と、お答えしました。
その方はとくに東洋医学に
深い関心も知識も持って
おられない方でしたので、
かえってその言葉に
信憑性を感じました。
というのも、漢方では
春は「肝」の旺ずる季節
とされているからです。
「旺ずる」とは、勢いが盛んになること。
つまり、五蔵のうちの
「肝」の生理機能・作用が
強く盛んになる季節――それが春
であるというわけです。(了)
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