五十肩の真実(1) ~五十肩ってどんな病気?~
カテゴリー:「病気とケガ」の話
あなたは「五十肩」を患った経験がおありですか?
ご自身で経験が無くとも、ご家族やご友人のだれかが患ったり、
あるいは、これまでにその名を一度や二度は
お聞きになったりしたことがあると思います。
かぜやがんを除けば、五十肩という疾患ほど耳馴染みのある、
ありふれた疾患もそう多くはないのではないでしょうか。
「五十腕」「四十腕」「四十肩」「凍結肩」
「使い肩」「使い病み」などなど‥‥
その別称の多さがそれを物語っています。
またその一方で、五十肩ほど一般の人たちに
正しく理解されていない疾患も無いと言えましょう。
現代医学的にも、その病態や原因、治療法など、
はっきりしたことは実はよくわかっていないというのが実状です。
そこで今回からは、これまでの臨床経験や
筆者自身の罹患体験(^▼^;)をもとに、
五十肩の真実に鋭く迫ってみたいと思います。
(※記述内容には、エビデンス(科学的根拠)に
基づいたものから、筆者個人の私見に至るまでが
含まれていますことを予めお断りしておきます)
まず最初に、五十肩とは何か、その定義です。
「40~50代に好発する、肩関節の痛み(疼痛(とうつう))と
動きの制限(拘縮(こうしゅく))を伴う疾患のうち、
原因のはっきりしないもの」
――を、五十肩と呼んでいます。
また、医学的には肩関節周囲炎とも呼ばれます。
肩関節やその周囲(おもに滑液包(かつえきほう)とその周辺組織)
に炎症をきたすため、炎症の程度や部位により、
痛みの強さや場所もさまざまです。
従来は腱板の損傷や石灰沈着性腱板炎なども含めて
「五十肩」と呼んでいましたが、近年では
CTやMRIなどの画像診断装置の進歩もあり、
原因の明らかな疾患は五十肩と呼ばないようになってきました。
つまり――
① 中高年が、
② 肩周辺の痛みと運動障害を訴え、
③ その原因がはっきりしない場合
――に、これを五十肩と呼んでいます。
次回は「五十肩の特徴」についてお話しします。
(※【五十肩の真実(2)】へつづきます)
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