(※【原因不明の頸部痛が東洋医学的アプローチで改善した症例(8)】のつづきです)
● 第4診(7月上旬)
この日、明らかに違っていたのはその表情でした。
「前回、先生(=筆者)から言っていただいて、
現在の主治医からも(前の主治医のことを)
もう赦(ゆる)してあげなさい、と言われ、
赦そうと思いました」
と、Dさんは言われました。
それでもお話をしていると、会話の端々に
前主治医に対する憤懣(ふんまん)や
ご家庭の諸事情に対する不満が
出てこないわけではありませんでしたが、
施術中はたいへんリラックスして眠っておられました。
この日の施術も「肝」の機能回復と
水滞の改善に主眼を置き、術後には
スッキリした表情で笑顔も見られました。
そして、
「首が曲がるようになりました!」
と、喜んでおられました。
その表情は、初来院されたときの
あの「険のある、きつい感じ」とは
打って変わって、Dさん本来の
穏やかな表情に戻っていました。
● 第5診(7月下旬)
Dさんの表情にはさらに笑顔が増し、
頸肩部の凝りや緊張も明らかに軽減
していることが実感されました。
痛みはまだ完全に消失したわけではありませんが、
少しでも俯(うつむ)くと激痛が走り、
自分の足下さえ見ることができなかった
二か月前と比べれば、日常生活に
支障のないレベルにまで下がったことは、
お仕事に家事にと多忙な毎日を
送っておられるDさんにとって、
かけがえのないことであったに違いありません。
患者様アンケートで頂戴したお言葉からは、
そんなDさんのお気持ちが十分に伝わってきました。
( ⇒【患者様/お客様の声】参照)
この日「水滞証」に関する当院の資料を
お渡ししながら、あらためて今回の症状は
ストレスが引鉄(ひきがね)となって「肝」を
失調させたことが直接の原因であったこと、
そして、そのベースには
Dさんの水滞体質が無関係でなかったこと
などをご説明しました。
そして、体質改善には相応の治療期間を要すること、
また、何よりもご本人の生活習慣改善の努力が
絶対不可欠であることをお話ししたうえで、
今後は水滞の改善を目標に、引き続き
ご一緒に頑張っていくことをお約束し、
第5診を終えました。
そのようなわけで、Dさんの施術は
11月現在も継続中であるわけですが、
今回の症例ブログとしては
原因不明の頸部痛が漢方的診断と施術で改善した
ケースとして、ここまでのご紹介に
止(とど)めておきたいと思います。(了)
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