ひざ関節痛の話(1) ~そのウォーキング、間違ってますよ!~
カテゴリー:「病気とケガ」の話
中高年女性に多い、膝(ひざ)関節のつらい痛み。
膝関節痛は、炎症によって膝に水が溜まることで
関節の動きがわるくなり、痛みが増強します。
したがって、関節に溜まった水を抜いてやることで痛みも軽減します。
整形外科などで「溜まった水を注射器で抜く」治療が
よくおこなわれているのも、そういう理由によります。
しかし、それで炎症自体が収まるわけではありませんので、
いくら抜いたところで、水はまた時間の経過とともに溜まっていきます。
いわば、一時しのぎの手段でしかありません。
テレビで流行りの医療情報番組などを観て、
「膝関節症は歩くことで改善されるから、とにかく歩きなさい」
という情報だけがインプットされ、整形外科で水を抜いてもらいながら、
歩くと痛いのを無理して一所懸命ウォーキングなど
されている患者さんが大勢いらっしゃると思います。
すると、
炎症はさらに強く激しくなり、膝にはますます水が溜まり、
痛みはいつまで経っても癒えない
――そういう悪循環に陥ります。
膝関節痛治療・リハビリの大原則は、
① 痛いときは無理して動かさぬこと!(急性炎症時は何よりも安静第一)
② ウォーキングよりも太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛えるほうが先!
――この2つは、もう鉄則です。
ところが、これを誤解している人のなんと多いことか。
それも偏(ひとえ)に、
「痛いからといって動かさずにいると、ますます痛くなるよ」
と、病院の医者から言われ、接骨院でも言われ、
おまけにテレビ番組の中の「名医」たちからも言われ、
まじめな人ほど言われたとおり努力するからです。
しかし、その努力のしかたは完全に間違っています。
何ごとも努力をしなければ、望むような結果は得られないように、
膝関節痛とサヨナラするのにも相応の努力が必要です。
しかし、もう一度言います。
痛い脚を引きずりながら、どんなに頑張って
ウォーキングしても、膝は好くなりません!
また、
「私は医者から水中ウォーキングを勧められたけど、
スポーツクラブなんかに通うヒマもおかねも無いわ」
という方も少なくないと思います。
水中ウォーキングは、地上でのウォーキングよりよっぽどマシですが、
それでもやはり、
膝が腫れて痛いときに無理しておこなうものではない
ということを知っていただきたいと思います。
とにかく、まずは太ももを鍛えよ!――です。
次回、その理由をお話しさせていただきます。
(※【ひざ関節痛の話(2)】へつづきます)
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